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至言名言
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禍はわざわい口より出でて身をやぶる
福はさいわい心より出でて我をかざる


解釈
相手を思いやらず、不用意な言葉を発するのは
信用をなくすばかりではなく、
自らを窮地に追い込むことにもつながる。
清く正しい心を持ち、人々の幸福を願い、
真に他のもののために事をなすのは
自らを輝かせることとなる。


日蓮上人の490以上に及ぶ遺文の一つ、十字むしもち御書の中にある言葉。書の始めに “十字一百枚” とあることからこの名で呼ばれる。十字とは蒸餅のこと。富士郡重須(現・富士宮市北山)の地頭・石河新兵衛の夫人が、年の初め、身延の日蓮の元に蒸餅や果物を届け、上人がそれに対する礼を述べたもの。1281年に書かれたと考えられ、真蹟は富士宮の大石寺(日蓮正宗総本山)に現存する。他者のために生きることこそ真に生きること ―― それは仏の教えの一つであり、宇宙の真理である。


日蓮(にちれん)【1222-1282】
2月16日、安房国長狭郡東条郷(現・千葉県鴨川市/旧・安房郡天津小湊町)小湊の生まれ。幼名は善日麿、名字は貫名。贈り名は立正大師。鎌倉時代の仏法僧。法華系諸宗派が宗祖とする。 12歳で清澄寺に入り道善に師事、16歳前後で出家得度。一切経(全仏経典)を読み研鑽。妙法蓮華経(法華経)こそ釈尊が人々に説いた真の教えとの確信を得る。 1253年4月28日、清澄山で昇る朝日に向かい「南無妙法蓮華経」の題目を唱え立教開宗。釈迦入滅後、多宗派に分裂した仏教を再び一つのものとすることができたはずの唯一の人物と言われる。1282年、日蓮は、後に六老僧と呼ばれる高弟 ―― 日昭・日朗・日興・日向・日頂・日持 ―― を本弟子(後継)と決め、 10月13日、池上宗仲邸(現・池上本門寺)で遷化。享年61歳。遺文、戒体即身成仏義・本尊問答抄・立正安国論・開目抄・観心本尊抄・撰時抄・報恩抄・法華取要抄・四信五品抄・如来滅後五五百歳始観心本尊抄・唱法華題目抄・下山御消息、等490余篇。




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