The cat of promontory
岬の猫
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岬の猫
っていないと仰るので、お粥を作って差し上げました。僧侶はそれをおいしそうに召し上がっていらっしゃいましたが、食べ終わると私に礼を述べ、それからこんなことをお話しになったのです。

 実は、私はわたくし以前、ここに住んでいた者なのです。あなたが今お住まいになっていらっしゃる、正にこの建物に私は住んでおりました。 住んでいたと言うより、半ば幽閉されていたのです。
 もう二十年以上も前のことになりますが、私は右足に潰瘍ができ、それが治らなくなってしまったのです。いくつも病院を回りましたが、どこへ行っても何もわかりませんでした。二年後、すがるような思いで訪ねた大学病院でやっと診断が付きました。膠原病こうげん ※―― それが私の病気でした。原因不明の不治の病です。私の両親は私がそのような訳のわからない病気になってしまったことに驚き慌てま
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